Kii's Open Field

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2014年12月29日月曜日

鶏の淘汰

鶏を絞める機会をもらいました。
初めての体験です。

場所は仁木でお世話になっている、さいゆうき(志羅山さん)。
鶏はネラという肉卵両用品種。
綺麗な緑がかった黒い羽を持っている。
7羽のネラは鶏舎をあけても逃げることもなし(でも捕まえるときはさすがに俊敏)。
羽と足を抑えて抱え込むと、体温がコートを通して伝わってくる。
すぐに情が移ってしまいそうになるが。
今日はこの子たちを肉にするのだぞと言い聞かせる。


鶏舎を明けた時のネラ達

体験した、鶏を絞める工程
・鶏冠をつかんで頸動脈が見えるように羽を抜く
・カッターで頸動脈を引き裂く
・逆さまに持って血を抜く
・60℃のお湯に約30秒漬けて毛穴を柔らかくする
・羽をむしる
・内蔵を抜く(お尻から)
とても簡単に書くとこうなります。

一次的な感想
命を断つことはとても簡単だった
血の量は想像したより少ない
当たり前かも知れないが、鶏には個体差があった
表情、骨格、肉付き、死を迎えての様子
内蔵などは複雑だが、機能を考えるとシンプルに思えた
可哀想という気持ちは、羽をむしった後は薄れていった


すっかり「肉」になったネラ
その後のネラ
「ご苦労さん鶏」すなわち廃鶏は硬くて美味しくない、と言われますが、
たいへん美味でした。
まろやかな脂
焼けばパリっとしっかりとした皮
クセのない透明で濃厚なスープ

ネラ達、ありがとう!
この会を開いてくれた志羅山美香さん、ありがとう!
パーティで知り合った、素敵な皆さん、ありがとうございました!


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2014年11月15日土曜日

いきなり冬景色

昨日からの積雪で、畑は急に冬の様相。
ちょっと前まで暖かだったので油断していた。
まだ冬囲いも、ぶどうたちの剪定も終わっていないのに。


西洋梨畑、背後に頂白山


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2014年10月26日日曜日

初霜は強烈

最近の気象は起伏が激しい
気温の上昇下降
渇水かと思えば豪雨
秋は毎週のように台風
風は吹き荒れ、竜巻、雷・・・

この度は初霜(10月23日朝)
視覚的には「とても綺麗に」畑が白く凍りついた
紅葉したぶどう畑の前にも初霜
ブルーベリー畑のチップは雪のような白色に

樹々たちはなんとか耐えてくれたけれども、
野菜たちには厳しい数時間だった様子

・・・かと思えば数日後には、畑作業で汗ばむほどに
2、3日の内に2ヶ月ほども季節が行き来して、
またまた戻って、明日(27日)の夜は雪の予報

このような厳しい自然の起伏は、昔からもあったのでしょう
けれども以前よりも激しい揺れ動きがあるとすれば、きっと人間の活動も影響しているのでしょう
自然の力には逆らえないのは当然として、どのように付き合い、折り合っていけばよいのか。どこにも大きな被害がないように、と願うとともに、うちの子たち(樹々)をどうやって守っていけばよいのか。

今年大活躍したダニにやられて少し早めに紅葉したさくらんぼを眺めながら考えています。

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2014年9月2日火曜日

街の宝(3)

仁木中学2年生の4人が再び来てくれました。
職場体験授業の2回目。
心なしか、2ヶ月前の1回目よりも皆大きくなったように感じる。

今回は野外でブルーベリーチップを撒く作業は、残暑厳しいためにそこそこにして、タルト作製の実習にたくさん時間を取りました。
2人チームを組んで、交替で次々とお菓子作りの工程を実践していきます。
前回はどちらかというと、作っているところを見てもらうことが多かったのですが、今回は自分で実際に手を動かして、生地からつくるところを勉強しました。
設備も場所も限られているため、みんなに実習してもらったタルトの出来栄えを心配しました。けれども結果は、甘みも酸味も絶妙、食感も素敵な素晴らしいプルーンタルトとなりました。最後の試食でみんながにっこりした顔を見せてくれたので、ほっとしましたよ。

お土産に分けた、一切れずつのタルトは、みんな無事に持って帰ってもらえたかな?



プルーンタルトを生地から製作実習

プルーンの樹の下で昼食バーベキュー


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2014年9月1日月曜日

来季へ向けて 〜 ブルーベリー

ずいぶん長い期間ブログを更新していませんでした。
その間に、さくらんぼ、ブルーベリーの収穫を終え、今はプルーン、生食用ぶどうの収穫期を迎えています。

そして早くも来季へ向けた準備もスタートしました。
ブルーベリー畑は保湿と雑草対策を兼ねてバーク・チップを使います。
バーク・チップは木材の破片ですが、徐々に酸化が進んで数年後には土と化していきます。
なので、何年かに1度、新しいバーク・チップを追加していきます。

バーク・チップは、木の皮の部分を含むバーク材と、芯の部分だけのチップがあります。
今日はバーク材を畑に補給しました。

バークチップをオープンカー(改造軽トラ)に積込みます。


ブルーベリー畑にバークチップを敷き詰めていきます。



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2014年7月1日火曜日

樹の上は別の世界

さくらんぼ収穫を本日開始しました。

その前に、西洋梨の世話(大きく成熟した実を得るための摘果、伸びすぎた新梢を刈って陽当りを確保)などをしていたら・・・

思わず鳥さんの家を発見しました。
なかなか精巧に作られています。



と、思ったら、粗雑な作りの家もありました。
作りかけだったのでしょうか。



鳥の種類によって、巣の作り方も違うのかもしれません。


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2014年6月27日金曜日

さくらんぼ収穫直前、畑の風景

さくらんぼ収穫開始をいつから(何日後)にするかを思案中。

今年は春からの好天と高温で成育が進み、早めの成熟が見込まれていた。
本日、既に佐藤錦はスタンバイOKの様子?
でも、もう数日我慢して、ぐっと味が乗ってくるのを待つ。


このところ北海道は再び乾期に入った模様。
畑の植物は皆、水を欲しがっている。
そこで、収穫間近のさくらんぼ以外に灌水。
プルーン、西洋梨などはスプリンクラーで、小柄な樹のブルーベリーは手掛け灌水。
人間も水が欲しくなるけれど。

樹々は水をもらって喜んでくれたか?



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2014年6月26日木曜日

街の宝(2)

地元仁木の中学生が農園に来てくれた。

今日は仁木中学校の「職業体験」で、4人の生徒さんたちが来園、
朝から夕方まで、農作業、加工の体験。

はじめは大人しいな、という印象だったけど、
作業をはじめたら皆集中、競い合って完成を目指す。
農作業は、ブルーベリー園地の草取り、さくらんぼの反射シート設置、出荷箱の組立て準備など。加工体験は、収穫したさくらんぼを使ってクラフティを作成。
最後に、自分たちで作ったスイーツを楽しみながらの懇談では、みんなの爆笑が部屋の外まで溢れだす。

私たちにとっては、特別に楽しい1日だった。
生徒たちにとっても、有意義な行事であったら幸いなんだけど。

作業を終え、さくらんぼ畑の前で

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2014年6月9日月曜日

テデトール ぶどう編

果物を育てていて困ること、いろいろとあります。
一番困るのは、果実が成らないこと。
いや、それ以上に避けたいのは、樹が元気を失い、やがては枯れてしまうこと。
元気よく実っていた樹が、秋に突然真っ先に葉を落としてしまうことがあります。

次に、虫や病気。
私たちは減農薬栽培のため「耕種的防除」を積極的に行います。
これは農薬に頼るばかりではなく、陽当り良く、風通し良く、病気などのもととなる自然要因を緩和し、樹を健康にしていく方法です。
その最終手段は「テデトール」。
虫や病気になった部位を、文字通り手で除去します。
さくらんぼを始め、全種類の樹、約700本のすべてを夫婦ふたりで観察して対処。

              ブルーベリーに付いたカイガラムシ


このところ、カイガラムシが増えています。
カイガラムシにもいろいろと種類があり、樹によって異なる種がやってきます。
名前の通り、普段は数ミリほどの貝のような殻で身を守りながら、じっと樹液を吸って植物を弱らせます。今年は気温が高く乾燥気味で、虫の発生も多いようです。
カイガラムシは樹の皮の隙間に潜り込んでいることが多く、見つけにくいですが、カイガラムシの排出液に群がるアリが走り回っているので、その行き先に必ずカイガラムシが見つかります。見つけて潰すと、卵と思われる粉が飛び散ったり、柔らかいものは汁が出たりと、なかなか食欲をソソる作業です。

私たちも虫に強くなったなぁ・・・


             ぶどうの枝で潰したカイガラムシの跡

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2014年5月4日日曜日

花摘み → 開葯

さくらんぼは私たちが育てる果物の中でも、授粉しにくい(実が成りにくい)樹種です。
授粉を助けるために、遺伝子的に授粉の相性が良い品種を栽培したり、花粉を運んでくれるマメコバチを飼育したり、めしべが傷みにくいように防風ネットを掛けたり、といくつもの対策を行います。
中でも成りにくい品種や、樹によって成りにくいものもあります。そんな樹に少しでも結実してもらうため、人工授粉を行います。人工授粉は、自園の花を摘み、そこから取り出した花粉を、成らせたい樹の花につける作業です。
この人工授粉にもいろいろな方法があります。毛羽たきのようなもので花粉を運ぶという方法が、最も簡単で意外と成功率は低くないそうです。私たちは、佐藤錦や南陽という品種の結実を促進するために、水門という品種の花を採取します。その花をフルイにかけて花粉が入っている葯(やく)という黄色い粒状の部分だけを取り出し、その後、低温で乾燥、さらに粉砕・精製した花粉を使います。花粉をつけたかどうかがわかりやすいように、石松子という紅い粉末を混合します。
天候の良い日に、1日掛けて花を摘み、フルイにかけると、本当にわずかな花粉が手元に残ります。昨日と本日、合計で310gの花粉を取ることができました。明日も続ける予定です。
なお、使用するフルイの装置、乾燥機などは、地元のJAが所有しており、誰でも利用することができます。
なかなか手間が掛かるのですが、よく考えられたシステムだと思います。
農家になる5年前には、こんな作業があるなんて、まったく知りませんでした。

脚立に登って花を摘みます

すっかり開いた水門の花、こんなにきれいに咲いた花は使いません。
開ききった花の雄しべは、既に葯が開いてしまっているためです。

実際に使うのは、このようにつぼみが膨らんだ程度のものです。




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2014年5月2日金曜日

北海道の果樹園にも春が

いつになく早く訪れたように感じる今年の春。
畑に1本だけの梅の樹が開花したのが4月30日。
さくらんぼの花はまだ蕾ですが、小さいその蕾の先端に、花びらの白い色が見え始めました。この白い部分がだんだんに風船状に大きくなり、その翌日くらいに開花します。
春の訪れが早いと感じるのは、昨年があまりに遅かったからでしょうか。
今年は平年より2日ほど進んでいるだけだそうですが。

4月の北海道における日照時間は、観測史上で最高レベルだったとか。
この話を聞いて思うことは「こんな年は初めてだ」、ということを毎年聞くということです。それほどに気候が変動しているのでしょうか。なんだか気象の変化が穏やかではなくなっているように感じます。

春の堆肥散布を行ったのは3日前、そしてあまりに雨が少ないので、5年目で初めて春にスプリンクラーが活躍、畑全体を昨日灌水し終えました。

「今年はさくらんぼの美味しい年になるぞ」と言われたのは、さくらんぼ栽培の先生でもある先輩農家さん。
この言葉を信じたい。

青い空に梅の花

顔を見せ始めたさくらんぼ(水門)の花


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2014年4月22日火曜日

ブルーベリー 春に向けて

春に向けて、と書きましたが、
もう春ですね。

でも、まだ樹々の覚醒はゆっくりです。
さくらんぼも、西洋梨も、梅も、ブルーベリーも、芽が緑色で、
いわゆる「発芽状態」になっています。
きっと、根も活発に動き出していることでしょう。

ブルーベリーのチップを剥がすと、そんな活発な根が見えました。
そこに、水で湿らせたピートモスを足していきます。
そして、チップを元に戻し、それから、近所の平飼い卵農家さんからいただいた、
鶏ふんを撒きます。


  チップを剥がしたところ。毛細管のような根が露出。

                                 ピートモスを敷き、その上にチップを戻していきます。


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2014年4月20日日曜日

ブルーベリー剪定

北海道ではブルーベリーの剪定は雪が解けてから。
なぜかというと、凍害の確認をしてから、ということです。
冬剪定は本来、休眠期に行えば良いので、11月に紅葉してから4月後半に芽が膨らみ始める前までが剪定期となります。ところが、北方での栽培に適している、といわれるハイブッシュ系のブルーベリーも、意外に低温に弱く、凍害に見舞われた枝は、翌春芽吹きません。凍害の有無を見分けるには、雪が解ける頃(4月中旬頃)からというわけです。
ちなみに、夏季剪定は普通は行いません。

畑のブルーベリーは約180本。
まだようやく4年目の若い樹ばかりです。
冬囲いを外すと、既に元気な若芽は膨らみ始めていました。
これからもっと樹を大きく育てたいので、細くて小さい枝を切除。
実をたくさん採りたいのをぐっと我慢して、花芽を思いっきり間引きしました。

この後は、敷き詰めたチップを株元だけ剥がし、ピートモスを足して発根を促します。
それから、平飼いの卵農家さんからいただく予定の鶏ふんを撒いていきます。

あとは・・・、
飛来するマイマイガの幼虫との闘いが今年も待っているのでしょうか。
あまり雨が少ないと、水やりもします。

今年も大粒の甘い果実が成りますように。




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2014年4月7日月曜日

タネ交換会を終えて

余市の同好の士、少数精鋭で集まった「タネ交換会」。
にんじんの黒田五寸、栗いんげん、トマトのサンマルツアーノをもらいました。

種をもらいましたが、それ以上に、その場で交わしたおしゃべりが一番のもらいものでした。
で、さっそく撒きました。
うちの豆たち(やはり地豆のパンダ豆、貝豆、それにハーブ類を少々)も一緒に。
すべて自家用途です。

まだ畑は雪の下なので、ハウスの中で育苗します。
加温はしていませんが、日中は20℃を越えます。
夜は0℃近くまで下りますが、ポットは地面から浮かし、ビニールシートを被せます。

今日のニュースで、札幌市の積雪がゼロになったと聞きました。
こちら仁木町でも、あと数日で平地の雪はなくなってしまうと思われます。


ポットは板材のプールに浸かっています。
下からの灌水です。
ただし、程よく水漏れして翌日には要補給・・・

ハウスの外は2日前に降った雪が残っているのが見えます。
春はまだもう少し先のようです。

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2014年3月30日日曜日

まちの宝

子どもたちが楽しそうにのびのびとうたっている。
一瞬、わざとではないかと思えるほどの笑顔。
これ以上は無理というくらいに口をいっぱいに開けて。

仁木フルーツ合唱団、スプリングコンサート。
町の小学生、中学生30名ほどが力いっぱい日頃の練習の成果を出し切る。

発声は決して洗練されているわけではない。
ハーモニーも完璧とはいえない。
けれども、その真剣な表情と、素直な声を聴いていると、自然と涙腺が緩んでくる。

最後には子どもたちとともに、指揮の先生まで踊り出す。
仁木町民センターでは、子どもたちを讃えるたくさんの聴衆が聴き入っていた。

写真が小さくて表情がよく見えない・・・



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2014年3月27日木曜日

雪が融けていく・・・

冬が終わっていくのでだろうか。
春の勢いが増してきている。

ここ数日の晴天と高温で、130cm以上積もった畑の雪も、あと50cmを切った。
こんな早春も珍しい。
心なしか樹々の芽も膨らんできたように見える。
根はきっと動きはじめているに違いない。
同じように季節は巡るけれども、毎年違った顔を見せてくれる。
普段は穏やかに、時には厳しく怒り、人の力ではどうすることもできない。

今年もこの自然と向き合っていこう。

上の写真で、株元の黒っぽく見えるのは、融雪剤として撒いた牛糞堆肥

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2014年3月22日土曜日

家の中をすべて紙で飾ってしまうアート


仁木町を余市川沿いに遡っていき、やがて国道5号線と別れて蛇行すると、銀山という集落があります。
さらに行くと隣の赤井川村に至ります。

その銀山にお住まいのSさん。
お宅に入るといきなり紙を貼った石が迎えてくれました。
紙には小さい丸がとてもたくさん書かれています。
Sさんの家は、壁はもちろん紙が張ってあります。
さらにその上に、紙のオブジェが。
オブジェは天井からあちこちからぶら下がっているものもあります。
金属製の柱には小さな円盤たち(紙に包まれた磁石)が張り付いています。
よくよく見ると、ところ狭しと部屋中至るところに紙の模様があります。
壁に限らず、机でも椅子でも棚でも置物でも、居間も和室もキッチンも。
それらが皆、アートなんです。
今は雪に埋もれているけれど、庭もまた別世界のイングリッシュガーデンが構築されているはず。

今のところ、Sさんの紙のアートを観られる場所は限られています。
近い将来、ひょっとしたらどこか公共の場所で、かわいい紙の模様に出会える時が来るかもしれない、
そんな気がします。



玄関の石は、最後におねだりして貰って帰ってきました。

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2014年3月18日火曜日

昨日は剪定日和、今日は・・・

ようやく春も近づいてきた様子。
気温も徐々に上がり融雪が進みます。

3月に降った大雪で、西洋梨の下枝は雪の下。
それをプラスチックのスコップで掘り出して剪定します。
積雪高さは約120cm。
降ったばかりはふわふわのパウダースノーだけれど、何度か表面が融けて、また積もってと繰り返す内に、雪自身の重みも手伝って雪が締まって重く硬くなっていきます。
最近は少し暖かになり、何本かの樹を掘り起こすと汗だくになります。

西洋梨の枝は、実がなると下垂していきます。
枝は立ち上がっている方が勢いは良く、伸長も早いですが結実しにくい性質があります。
逆に下垂した枝は結実しやすいですが、あまり下がると花や実に栄養がいきにくくなります。結局、程々に勢いの良い枝に結実させると、秋に良い実が成ります。そんな枝が多くなり、それぞれの枝が陽当り、風通しが良くなるように枝を更新していきます。

樹の大きさにもよりますが、1本の樹を剪定・誘引するのに、約1時間くらい掛かります。
さくらんぼ、プルーン、西洋梨の成木が約230本、その他に若木が100本ほどあります。
1本ずつ枝ぶりも育ちも性質も違うので、その年の成長を見ながら鋏の入れ具合を加減していきます。

今年は豊作でありますように、大きな自然災害がありませんように。



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2014年3月17日月曜日

にき♡あんぬ満開

早すぎる満開。
剪定して惜しくも(?)切り落とした枝を家に持ち帰り、
昼は20℃以上、夜でも10℃前後の室内に置いて約2週間。

綺麗に満開。
でも、よく観ると自然の開花とはどこか違っている。
花にちょっと元気が足りない。
どことなく小さく力弱い。
葉が出るのが遅い。
根がなく水の吸い上げだけでは栄養が足りないのか、
太陽の直射がないからなのか。

目的はふたつ。
ひとつは花芽が凍害に遭っていないかなどの確認。
もうひとつは、ひと足早く春を楽しむため。

今年の春は早いという人もいるけれど、まだ畑の積雪は120cm近くも残っている・・・

書き忘れるところでした。「にき♡あんぬ」本当はゴールドキングという名のさくらんぼ。馴染みのないこの品種は、実は北海道はこの仁木町で偶然発見されたもの。その実生が育った農家さんの畑がすぐ近所にあります。
私たちはゴールドキングという名前がどうも好きになれず、さくらんぼのお客様に呼びかけたところ、大好きな富山の居酒屋「真酒亭」のご主人に名づけていただきました。真ん中の♡を入れるところまでご指定です。

肝心の味ですが、これが完熟すると佐藤錦よりも糖度が高く、その甘さに驚く品種です。
今年も美味しく実りますように。




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2014年3月4日火曜日

ぶどう果汁の瓶詰め始まる

晩秋に収穫したぶどう果汁がなぜ今ごろ?
冬眠でもしていたのか・・・

そうです。
眠っていました。
生のぶどうを搾った後、滅菌密封されて3ヶ月以上も。
その間、静かに酒石酸の澱(オリ)が沈んでいきます。
びん詰の前に、写真のような遠心分離器に掛けて、もう一度澱を除きます。
こうして、ぶどう以外の材料は一切使わず、自然の恵みを受けたぶどうの風味を閉じ込めた果汁ができあがります。この遠心分離器はドイツ製で、ワインの製造で使われるもの同様とのことです。

さて、今年の出来栄えは??




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2014年2月25日火曜日

雪に埋もれたブルーベリー畑

冬囲いをしたブルーベリーが、ほぼすべて雪に埋まっている。
これじゃあ冬囲いの意味がない?

現時点ではそう見えるかも知れない。
けれども冬囲いの目的は、積雪期と融雪期の雪害からの防御にある。
積雪期とは、どんどん降り積もっていく時期。
融雪期は、春になり融け進んでいく時期。
これらの時期に、地面方向の雪による圧力から守るために雪囲いをする。
また、雪が少なくて、枝が雪の上に露出している場合は、凍害に遭いやすいとのこと。
写真のように、すっかり雪に覆われていれば大丈夫なのだろう。

今年もでっかくて甘いブルーベリーが実りますように!




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2014年2月23日日曜日

ぶどう棚危うし

余市気象台の積雪は2月22日時点で144cm。
仁木町 Kii's Open Field 積雪計(手製の定規)では約125cm。
夏は身長より高いぶどう棚を、通路から見下ろしている。
今年も雪が多い。

本州も南岸低気圧の影響で大雪に見舞われ、ぶどうハウスが倒壊し、まったく収穫できなくなってしまったとのニュース。他人ごとではない。
自然相手の農業。
ある程度覚悟のこととはいえ、その自然(気候)が近年暴れているようだ。

当園のぶどうは露地栽培で、ハウスではないのだが、ご覧のとおり積雪で、ぶどう棚の針金に雪がギリギリまで迫ってきている。写真左下部のように一部は雪に埋まってしまっているところも。あと20cmくらい積もれば、かなりの部分が埋まってしまいそう。
針金はそう簡単に破断しそうにないと思われるのだが、雪解けの際は下向きの圧力が掛かるため、融雪に圧されて直径2mmの針金が切れてしまうこともある。

そう、畑の横でピースしている場合じゃありません。



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2014年2月18日火曜日

除雪機

毎年同じ気候はない。
この冬は北からの寒気と、発達した南岸低気圧が衝突して、本州方面は記録的な大雪になった。
北海道では、その南岸低気圧がまだ居残っていて、断続的に降雪となっている。

少し小降りになったときを見計らって除雪に出動。
道路から自宅、畑の入り口まで、約1時間強の除雪作業は、この除雪機がなくてはならない。
実は昨日から、バッテリーが上がったり、雪を飛ばすブロアのギアが入らなかったりと、機械の機嫌が良くない。でもなんとか起動して、手作業では難しいところをこれから除雪に向かう。
本州に住んでいる頃は、こんな機械を使うなんて、夢にも思わなかった。


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2014年2月14日金曜日

今日は剪定日和

北海道仁木町は、新潟、山形などと同様に日本海側の気候。
さわやかな(乾燥した)夏に熟するさくらんぼや、プルーン秋のぶどう、梨をはじめとして、果物栽培に適している。
逆に、冬は豪雪・・・といっても、最大積雪は1mを少し超える程度。
適度に(?)雪があるので、あまり寒すぎず、北海道の中では比較的温暖。

というわけで、冬は天気の悪い日が多く、温暖とはいってもマイナス温度の中、2月初めから剪定作業を開始しました。


写真は、プルーンを剪定しているところです。
え?誰だかわからない?
顔は仮面ライダー風(古い?)、衣装は黒子風。
寒さと陽焼け防止のためです。
足元は分厚いウレタンが入ったごつい防寒長靴。
見えにくいですが、手元は−60℃にも耐える防寒手袋。
眼鏡の上から耐紫外線のスキー用ゴーグル。
ゴアの冬用雨具の下には、写真では確認できませんがダウンジャケット。

写真左手のトレイは、プラスチック製のソリ。その上には剪定した太めの枝。
細い枝はそのまま畑に(緑肥)。太めの枝は、後日スモーク材になる?

ここのところ珍しく陽射しが得られ、この装備で動きまわると少し汗ばむほど。
今年も豊作を祈って、花芽の具合を確認しながら鋏を入れていきます。

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