Kii's Open Field

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2016年5月4日水曜日

さくらんぼの人工授粉 (1) 花摘み、開葯

今日はさくらんぼの花摘み

春の気候は変わりやすい
2日前までは遅霜に震えた
朝の気温は氷点下
畑は白く凍った

昨日は一転して20℃を越え、
樹々たちは一斉に開花へと進んだ
そこで本日は雨模様ながら、
さくらんぼの花摘みを行った

さくらんぼは通常、1種類では結実しずらく、
佐藤錦や南陽は、別の品種(水門など)と混在することで、
受粉し、結実するという
遺伝子がちょっと違う雄しべと雌しべが出会う必要があるため

自然界では、蜂などの動物が花粉を運んで結実させるところ、
心配症の果物農家は、人工授粉プロセスを確立した
今日はその前半、花摘みから開葯まで

開花したばかりのさくらんぼの花、でも受粉に使うのはこの花ではなく・・・

開花直前の風船状のつぼみを採取、この方が花粉利用率が高いので

雨の合間に花を採取、ひとつずつ手で取っていく

開葯工程はJAにお世話になる まずこの機械でおおまかに花粉(おしべ)と花びらなどを分別

その後、ふるいで軸などを除いて、開葯(25℃〜30℃ 約1日乾燥)

以上は、授粉のための「おしべ」を採る作業
このようにして採った「おしべ」を、「めしべ」と出会わせる授粉は数日後のこと

先人の知恵
手間の掛かる工程
自然の振舞いには及ばないが、その摂理を代行している


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